2008年 10月 25日
続・私とした事が! |
(というわけで、昨日の続きです。)
・・・で、ようやくサイギャラリーに到着。
高柳恵理展
(無いところに、あるかのような、幻想をつくらないために・・・。)
を見る。
高柳さんの作品初めて見たのはたしか滋賀近美の「シガアニュアル96」の時。
そのちょっと前から話題の関東の作家さんでした。
その96年以来、何度か関西の画廊や美術館で発表されてたのを目にした事があるのですが、当初は作品に僕のような素人でも引っかかりやすい「フック」があったのですが、だんだんその感じがなくなって行って、ブックエンドの作品あたりを見た時から、
「あ、ついについていけない遠いとこに行ってしまわはったな~」となり、
さらに遠く深く行く作家の背中がだんだん遠ざかり、見えなくなったのでこちらもお手上げ、という状態でした。
おそらく、追及するが故の深い精神性とクールな哲学、その無愛想なオブジェからなにか詩的な叙情を感じ取れるような人しか解り合えない作品。
いや、さらにそんなこちらの無意味な追及を軽くあざ笑うニヒリズムの極みなのかもしれない。
とにかくそんな感じの作品になってきてはって、僕としてはやはり、
「SM趣味のドナルド・ジャッド」
とか評されてる頃の彼女の作品が好きでした。
ま、実際その時期の作品はそんなに生で見てないんですが。
そして今回の個展。
遠く見えなくなっていた作家がぼんやり見えるとこにちょっとだけ戻ってきたかな?という印象。
それとも、僕がちょっと近づいたのか?
・・・わ、なんかキモ~。
作家さんこれ読んだらドン引きしそう。
しかし、表題の
「無いところに、あるかのような、幻想をつくらないために・・・。」
という言葉にはやられてしまいました。
染みるわ~。
いや、しかられてる感じ。あるいは軽く軽蔑のまなざしで一瞥され素通りされたような感じというか、かるくひっぱたかれた感じというか・・・。
・・・ってまたなんかキモっ!
ですが、やはり染みる言葉。じわっとくる教訓のような。
で、ここのスペースは昔、喫茶スペースもあって、夕方は窓から見える河模様が綺麗。
ちょうど夕刻となり、ぼ~っと外見てたら、ノスタルジックな気分に。
「あ、そういえばここであの人と待ち合わせとかしてたっけな~」
なんて考えながら画廊を後にしたら、持ち出し不可の作品タイトルと地図を持ったままエレベーターで一階まで行ってしまった!
私とした事が!
しかしこの日は予想外にいい展覧会ばかり見れました。
上から下から威勢良く突つかれてる気がして、眉間にぐっとシワがよりました。
いい展覧会見れて嬉しいという美術ファンとしての自分と、ショボイ展覧会見てホッとしたいという弱気な作家の自分が同居してます。
その後、戻ってまた中津方面の沖縄料理屋でプチ呑み会。
上記の話やら、今後のビジョンやらを酒の力で威勢よく語る。
しかし、酒の席で気が大きくなって、でかい話ぶちあげて結局何もしない、みたいな人は山ほどいます。
そんなときは上記の染みる教訓を思い出し、現実にして行きたいと思った、雨の夜でした。
今日の鼻歌:
♪黒~い下着 黒い下着~ まっくろけっけの下~着~ 黒~い下着 黒い下着~ まっくろけっけの下~着~
黒~い 黒~い 黒~い 黒~い
・・・で、ようやくサイギャラリーに到着。
高柳恵理展
(無いところに、あるかのような、幻想をつくらないために・・・。)
を見る。
高柳さんの作品初めて見たのはたしか滋賀近美の「シガアニュアル96」の時。
そのちょっと前から話題の関東の作家さんでした。
その96年以来、何度か関西の画廊や美術館で発表されてたのを目にした事があるのですが、当初は作品に僕のような素人でも引っかかりやすい「フック」があったのですが、だんだんその感じがなくなって行って、ブックエンドの作品あたりを見た時から、
「あ、ついについていけない遠いとこに行ってしまわはったな~」となり、
さらに遠く深く行く作家の背中がだんだん遠ざかり、見えなくなったのでこちらもお手上げ、という状態でした。
おそらく、追及するが故の深い精神性とクールな哲学、その無愛想なオブジェからなにか詩的な叙情を感じ取れるような人しか解り合えない作品。
いや、さらにそんなこちらの無意味な追及を軽くあざ笑うニヒリズムの極みなのかもしれない。
とにかくそんな感じの作品になってきてはって、僕としてはやはり、
「SM趣味のドナルド・ジャッド」
とか評されてる頃の彼女の作品が好きでした。
ま、実際その時期の作品はそんなに生で見てないんですが。
そして今回の個展。
遠く見えなくなっていた作家がぼんやり見えるとこにちょっとだけ戻ってきたかな?という印象。
それとも、僕がちょっと近づいたのか?
・・・わ、なんかキモ~。
作家さんこれ読んだらドン引きしそう。
しかし、表題の
「無いところに、あるかのような、幻想をつくらないために・・・。」
という言葉にはやられてしまいました。
染みるわ~。
いや、しかられてる感じ。あるいは軽く軽蔑のまなざしで一瞥され素通りされたような感じというか、かるくひっぱたかれた感じというか・・・。
・・・ってまたなんかキモっ!
ですが、やはり染みる言葉。じわっとくる教訓のような。
で、ここのスペースは昔、喫茶スペースもあって、夕方は窓から見える河模様が綺麗。
ちょうど夕刻となり、ぼ~っと外見てたら、ノスタルジックな気分に。
「あ、そういえばここであの人と待ち合わせとかしてたっけな~」
なんて考えながら画廊を後にしたら、持ち出し不可の作品タイトルと地図を持ったままエレベーターで一階まで行ってしまった!
私とした事が!
しかしこの日は予想外にいい展覧会ばかり見れました。
上から下から威勢良く突つかれてる気がして、眉間にぐっとシワがよりました。
いい展覧会見れて嬉しいという美術ファンとしての自分と、ショボイ展覧会見てホッとしたいという弱気な作家の自分が同居してます。
その後、戻ってまた中津方面の沖縄料理屋でプチ呑み会。
上記の話やら、今後のビジョンやらを酒の力で威勢よく語る。
しかし、酒の席で気が大きくなって、でかい話ぶちあげて結局何もしない、みたいな人は山ほどいます。
そんなときは上記の染みる教訓を思い出し、現実にして行きたいと思った、雨の夜でした。
今日の鼻歌:
♪黒~い下着 黒い下着~ まっくろけっけの下~着~ 黒~い下着 黒い下着~ まっくろけっけの下~着~
黒~い 黒~い 黒~い 黒~い
by kiuchism
| 2008-10-25 00:00
| 日常・雑記