2009年 10月 15日
おる・ターナー |
さて、もうひと月ほど前の話になります。
9月17日の「ターナー見学会」の日。
この日は午後から夕方まで工場見学だったので、午前中と終ってから、ちょうど見たい展覧会などが重なってたので、見て回ってた次第。
午前中よりJRで大阪へ。
まずは、Oギャラリーeyesの「児玉靖枝」展を見る。
息の長い作家さんの展覧会は興味深い。
「放課後の展覧会」にも来て下さっていて、その際、
「これがあなたたちの(世代の)放課後ってことね~」
的に、微笑みながらの意味深発言。
や、その意味深感もまた、魅力的な作家の必須条件(?)
ご本人はおられなかったので、「よろしくお伝え下さい」と、次のギャラリーへ。
番画廊での北浦和也展「デテくるモノ」。
佐川くんの同級生で、佐川、北浦、池田高広くんの3人は「3なすび」というユニットで業界が売り出しにかかってるとか、かかってないとか。
とにかく、色々手伝ってもらった縁もあるし、DMからもよさげな「汁」が出てたので、見に行く。
木彫と鋳造を駆使したポップな造形。
や、面白かったです。
最近、現代美術界でもちょっとした「木彫ブーム」で、ザックリ荒削りな像にツヤなし着色、な感じの作家さんも多く、おそらくこの辺の人達の影響もあるのでしょう。
それに、昨今のフィギアやらカイヨードーやら仏像ブームも絡みつつ、古典的と思われていた具象木彫にスポットが当たってきたのですかね?
まあ、それはさておき、北浦くんはヒネリなしのどストレートな感じ。
立体イラスト的な感覚はナラさんを経て、なのかもしれませんが、とても小気味よく、かつよくできてました。
その楽しい雰囲気に、つい写真を多数とってしもた。
なかなか絵になります。
「初個展なので出しすぎました」
と本人の談。
確かに、会場構成等はもう少しいじれる気がしましたが、単品の出来がいいので、そこは目をつぶっときます。
しかしなんか、「3なすび」は盛り上がってきとるな~。
とか思いつつ、次の某画廊へ。
某氏の展覧会。
まず、とてもいい感じの絵画なのですが、それを真っすぐ見せないのは何故かしら?と思う。
でも、そこの気持ちはわからないでもない。
ただ、その絵のモチーフや描き方が「いかにも」な感じがしないでもなく、ちょっと気になった。
なぜ、そのモチーフなんだろう?本当に彼はそれを描きたいのだろうか?
「時代のニーズ」なる言葉があって、それに答えるのが成功の秘訣なのかも知れないし、時代に彼が選ばれたのなら、それに答えればいいと思う。
しかし、自分でやりたくてお金はらって画廊借りてまで、頼まれもしない「ニーズ」に答える必要が、ある?
そんな必要、どこにある?どこにある?!どこにある!?!
(最後の方は「ZAZEN BOYS」風に。)
まあ、ある意味真面目すぎるんじゃないでしょうか。
と余計なお世話を思いつつ、この辺りでいい時間となり、ターナー見学へ。
-----------
見学の後、メンバーは帰る人、十三を散策する人、などなど、それぞれに別れる感じに。
で、僕はこの日、見学に参加していただいてた山岡敏明さんが出品されてるP&Eというグループショウを見るため、山岡さんと2人、OBPのアートコートギャラリーへ。
向かうバスの中、山岡さんとおそらくはじめてゆっくり話す。
最近、勝手な解釈ではあるが、山岡さんの「グチック」なるシリーズの作品を、とらえられるようになってきた。
僕の中で山岡さんは、同じく空間を使う作家さんと言う意味では、西野逹さんの仕事と、ちょうど対極にある作家さんだと思う。
片や「現実の世界を囲み、非現実的な現実空間を生み出す」西野さんと、「現実の世界に、非現実的な設定を想定し、その一部のみが現実に現れているが非現実の世界を想像させる」山岡さん、とでもいいましょうか。
(・・・といいつつ、西野さんの作品は写真でしか見た事ないですが・・・汗)
そんな「木を見て森を想像する」山岡さんの作品でしたが・・・なんと今回は「木」もない感じでした。
「木」がある、という「気」があるとでもいいましょうか。
さらに突っ込んだ作品世界とトリックに、少々戸惑う。
で、山岡さん直々に解説してもらって、あーだこーだと色々話す。
いや、偉そうに意見して、山岡さんスイマセンです。
そんな山岡さんが、同志社大学の学園祭で作品展示をされます。
「現代美術展 Mirage 」
日時:2009年10/31(土)、11/1(日)
会場:同志社大学京田辺校
出品作家:牛島光太郎 林勇気 宮下忠也 山岡敏明 ヤマガミユキヒロ
です。
----------
そんな感じでP&E。
基本は若手作家中心のグループ展。
アートコートの高い天井を利用した、大きめの作品が多かったです。
んで、作品だけみて、出身校や所属科を言い当てる。
最近はこれが結構な率でよく当たるんです。
どーでもいい特技を身につけてしまいましたな。
そうこうしてるうちにすっかり夜。
梅田に戻って、さっき別れたメンバーやターナーSくんと合流し、居酒屋で仕上げ。
木内、山岡さん、Sくん、女神Yさん、女神Mさん。
なんか不思議なメンバーです。
相変わらず、あいスイマセンねと業界愚痴を言う僕に、
「そんなことないって!見てる人はちゃんと見てるって!」
と、女神のお言葉。
本当ですね?信じていいのですね!
そんな感じで、濃厚な一日の夜は更けていったのでした。
今日の鼻歌:
♪例年のごとく 街を疾走キーポンネンノ~~ン気温は下がる傾向 肌の露出度減る一方~ 一方~ 一方~ 一方~
9月17日の「ターナー見学会」の日。
この日は午後から夕方まで工場見学だったので、午前中と終ってから、ちょうど見たい展覧会などが重なってたので、見て回ってた次第。
午前中よりJRで大阪へ。
まずは、Oギャラリーeyesの「児玉靖枝」展を見る。
息の長い作家さんの展覧会は興味深い。
「放課後の展覧会」にも来て下さっていて、その際、
「これがあなたたちの(世代の)放課後ってことね~」
的に、微笑みながらの意味深発言。
や、その意味深感もまた、魅力的な作家の必須条件(?)
ご本人はおられなかったので、「よろしくお伝え下さい」と、次のギャラリーへ。
番画廊での北浦和也展「デテくるモノ」。
佐川くんの同級生で、佐川、北浦、池田高広くんの3人は「3なすび」というユニットで業界が売り出しにかかってるとか、かかってないとか。
とにかく、色々手伝ってもらった縁もあるし、DMからもよさげな「汁」が出てたので、見に行く。
木彫と鋳造を駆使したポップな造形。
や、面白かったです。
最近、現代美術界でもちょっとした「木彫ブーム」で、ザックリ荒削りな像にツヤなし着色、な感じの作家さんも多く、おそらくこの辺の人達の影響もあるのでしょう。
それに、昨今のフィギアやらカイヨードーやら仏像ブームも絡みつつ、古典的と思われていた具象木彫にスポットが当たってきたのですかね?
まあ、それはさておき、北浦くんはヒネリなしのどストレートな感じ。
立体イラスト的な感覚はナラさんを経て、なのかもしれませんが、とても小気味よく、かつよくできてました。
その楽しい雰囲気に、つい写真を多数とってしもた。
なかなか絵になります。
「初個展なので出しすぎました」
と本人の談。
確かに、会場構成等はもう少しいじれる気がしましたが、単品の出来がいいので、そこは目をつぶっときます。
しかしなんか、「3なすび」は盛り上がってきとるな~。
とか思いつつ、次の某画廊へ。
某氏の展覧会。
まず、とてもいい感じの絵画なのですが、それを真っすぐ見せないのは何故かしら?と思う。
でも、そこの気持ちはわからないでもない。
ただ、その絵のモチーフや描き方が「いかにも」な感じがしないでもなく、ちょっと気になった。
なぜ、そのモチーフなんだろう?本当に彼はそれを描きたいのだろうか?
「時代のニーズ」なる言葉があって、それに答えるのが成功の秘訣なのかも知れないし、時代に彼が選ばれたのなら、それに答えればいいと思う。
しかし、自分でやりたくてお金はらって画廊借りてまで、頼まれもしない「ニーズ」に答える必要が、ある?
そんな必要、どこにある?どこにある?!どこにある!?!
(最後の方は「ZAZEN BOYS」風に。)
まあ、ある意味真面目すぎるんじゃないでしょうか。
と余計なお世話を思いつつ、この辺りでいい時間となり、ターナー見学へ。
-----------
見学の後、メンバーは帰る人、十三を散策する人、などなど、それぞれに別れる感じに。
で、僕はこの日、見学に参加していただいてた山岡敏明さんが出品されてるP&Eというグループショウを見るため、山岡さんと2人、OBPのアートコートギャラリーへ。
向かうバスの中、山岡さんとおそらくはじめてゆっくり話す。
最近、勝手な解釈ではあるが、山岡さんの「グチック」なるシリーズの作品を、とらえられるようになってきた。
僕の中で山岡さんは、同じく空間を使う作家さんと言う意味では、西野逹さんの仕事と、ちょうど対極にある作家さんだと思う。
片や「現実の世界を囲み、非現実的な現実空間を生み出す」西野さんと、「現実の世界に、非現実的な設定を想定し、その一部のみが現実に現れているが非現実の世界を想像させる」山岡さん、とでもいいましょうか。
(・・・といいつつ、西野さんの作品は写真でしか見た事ないですが・・・汗)
そんな「木を見て森を想像する」山岡さんの作品でしたが・・・なんと今回は「木」もない感じでした。
「木」がある、という「気」があるとでもいいましょうか。
さらに突っ込んだ作品世界とトリックに、少々戸惑う。
で、山岡さん直々に解説してもらって、あーだこーだと色々話す。
いや、偉そうに意見して、山岡さんスイマセンです。
そんな山岡さんが、同志社大学の学園祭で作品展示をされます。
「現代美術展 Mirage 」
日時:2009年10/31(土)、11/1(日)
会場:同志社大学京田辺校
出品作家:牛島光太郎 林勇気 宮下忠也 山岡敏明 ヤマガミユキヒロ
です。
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そんな感じでP&E。
基本は若手作家中心のグループ展。
アートコートの高い天井を利用した、大きめの作品が多かったです。
んで、作品だけみて、出身校や所属科を言い当てる。
最近はこれが結構な率でよく当たるんです。
どーでもいい特技を身につけてしまいましたな。
そうこうしてるうちにすっかり夜。
梅田に戻って、さっき別れたメンバーやターナーSくんと合流し、居酒屋で仕上げ。
木内、山岡さん、Sくん、女神Yさん、女神Mさん。
なんか不思議なメンバーです。
相変わらず、あいスイマセンねと業界愚痴を言う僕に、
「そんなことないって!見てる人はちゃんと見てるって!」
と、女神のお言葉。
本当ですね?信じていいのですね!
そんな感じで、濃厚な一日の夜は更けていったのでした。
今日の鼻歌:
♪例年のごとく 街を疾走キーポンネンノ~~ン気温は下がる傾向 肌の露出度減る一方~ 一方~ 一方~ 一方~
by kiuchism
| 2009-10-15 23:18
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