2010年 05月 09日
ハセトー速報 |
この春、関西美術シーンを賑わせる二人の巨匠、といえばやっぱ「ルノ」と「ハセトー」やん?
は~~ハセトー、溢れる人々でいっぱいなんやろな~、と思いをハセつつ「混雑状況」チェックしたら、だいたい「只今70分待ちでーす」といった感じ。
まあ、ヤメときますかね。
評判も若冲ほどじゃないし、何度か寺院で見たことあるし、国宝は生きてりゃあと何度か見れると思うし・・・等々自身をなだめつつも、本棚に目をやると「若冲」「簫白」「応挙」「永徳」「暁斎」・・・。
う~~ん、ここにハセトーも入れてあげたい!
とか思いながら、先日。
仕事が早く終り、時間有給をとれることに。
で、諦めてたはずなのに・・・ついつい「混雑状況」をクリックしちゃう、淫らな私・・。
「只今、30分待ちでーす♡」
さささ、30分!
しょーもないラーメン屋より待ち時間、短し。

う~~ん、どないしよ?
しかも、昼間降っていた雨は嘘の様に、雲間から日差しが!
これが、「チャンス」というやつか!
いや、これは彼方からトーハクが俺を呼んでるのだ!
・・・と、気狂いじみた衝動に駆られ、気がつけば「狂斎」Tシャツに着替え、俺はバイクにまたがっていた!
・・・まあ、バイクっつても原付のカブやけどね。
自宅からはバイクでたった10分で行けるのです、国立博物館。
チケット買って、列最後尾へ。
まあ、なかなかの人集りですが、想定の範囲内。
もしかしたら、この時は期間中ではかなり空いてた方かも。
や、しかし1人で並ぶのは数十分でもヒマですな。
蛇行する列見ながら「コーヒー飲みたいなー」なんて思い、「新幹線の売り子みたいなんやったら儲かるんちゃう?」などといらんプランニング。
などしつつ、列から見た哀愁のLe Penseurの背中を眺める。

しかし、スタッフ多し。
列の途中も映像なんかが見れるようになっていて、サービスも多め。
おかげでそれほど苦痛じゃなく、入館の時間へ。
まあ、ここでやる巨匠の展覧会はいつもこう。
♪人の海!人の海!人の海!人の海!ニンゲーン!ニンゲーン!
とINUになった気持ちで鑑賞スタート。
もちろん、「芸・美大を卒業した人へ」ですから。
音声ガイドなどはプライドが許さぬわ!
・・と小馬鹿にしつつ、実は一度やってみたかったりして~。
こういう混雑展示のときは、基本「まっとうな鑑賞」というのは半ば諦めていて、半分くらいは作品ではなく「作品を見る人」ウォッチング、となってます。
陶酔できないタイプなんです。
参加した時点で、すでに「ブログでどう書くか?」ということばかり考えてます。
・・と、いうことを書こう、とすでにこの時点で考えてました。
ああ、ややこし。
館内には「この部屋は現在大変混雑しています」というカードを持った係員がうろうろ。
いや、見たらわかるがな!と思いつつも、そのカード持ってる人もちょっと笑っていて、楽しそう。
なんか僕もやってみたい。
「ここにある作品、全て印刷です。」
とか書いたカード持ってウロウロしたらオモロいかな?
とか、関係ないことばかり考えつつ、スキを見ては作品を鑑賞。
ざっと作品、および展覧会の感想を挙げますと、
●前半の人気はやはり「信玄」「日蓮」「利休」などの、歴史上の有名人を描いたコーナー。まあそりゃそうか。今で言うとエリザベス・ペイトンが描いたカートコバーン、みたいなもんか。とか思いつつ、利休の肖像はちょっと前に行って観る。
●達磨像、山水、花鳥風月、涅槃図などなど。モチーフは基本ですが、達磨さんなどは今までみたなかで一番リアルで丁寧な筆遣いだったかも。ハセ春。
●巨大涅槃図はめちゃ巨大だった!(そのままやんけ!)もはやビックリアートの趣き。やなぎみわさんの巨大写真ばり。しかし、こういう「出オチ」的作品があると、展覧会にエンタメ度やメリハリがでていいですな。細部もしっかり描かれてましたが、デカすぎてええとこで曲がってけつかる!ま、それ差し引いても見応えあり。
●有名な手長の猿。カワイイ。近くで見ると、素晴らしい筆遣い。上手いな~(って当たり前じゃ!)。毛並の描き方なんかもいい感じで、その方法をふむふむと。「これがお前のやり方か!?(長州力)」じゃなくて、こういう描き方なのか~、と。
●国宝の松のやつ。近くで見たら意外と筆が粗かった。熱い抽象、的な趣き。いや、もちろん計算され尽くしたものなんだろうけど、ちょっと言ってみたかったんです。「国の宝は意外に雑」なんてね。
●作品の目の前でスケッチする人もちらほら。ま、確かに「生の感動を!」とか思うのはわかりますが、いや、画集とかでええんちゃうのん?それってちょっと酔ってない?自己陶酔じゃない?じゃないとあんなとこで無理して描くことなくない?と思いつつも、もしかしたら画集も買えず図書館でコピーするお金すらないのかも・・・と思うと、ああ可哀想。悪く言ってごめんなさい。
・・エトセトラ、てな感じで見終わって、最後はお待ちかね、グッズコーナー!
「デュシャンの便器ピンバッチ」を越える面白グッズはあるか!?
と期待しましたが、残念な感じでした。
ストラップもかなりテキトーな松の画像。
猿とか釈迦涅槃のピンバッチとかあったら買うのに~と思いつつ、分厚い画集はもちろん即買い。
これが目的だったりします。

「ウルトラ兄弟大集合!」「歴代ライダー勢揃い!」的なノリだったりします。
補完計画、無事完了しました。
しかし、博物館の手垢まみれのガラスと人々の頭越しに作品を観るにつけ、いつか僕も売れっ子になって、日曜美術館とかにゲストで呼ばれて、カンサンジュンさんら数名とゆっくり国宝級を眺めてみたいものです~
・・と、アラフォーにしてそんな夢を見ながら、博物館をあとに。

夕陽を浴びて背を向けるLe Penseur。
なんか拗ねてるように見えます。

「ハセトー、ハセトー言いやがって・・・こっちは何年酸性雨に打たれてる思とんねん!」

誰もいない考える人周辺。
「わかる、わかるぞその気持ち!わからん奴ぁ~地獄の門の前に朝7時集合だ!」
と、考人を慰めながら、博物館をあとにしました。
・・・しかし、会場からは全く「ハセトー」なんて呼び方、聞こえてきませんでしたね。
こりゃ、流行らんわな。
今日の鼻歌:
♪すべてが終わった後で何が残るか俺は知らない~ すべてが終わった後で何が残るか俺は知らない~
は~~ハセトー、溢れる人々でいっぱいなんやろな~、と思いをハセつつ「混雑状況」チェックしたら、だいたい「只今70分待ちでーす」といった感じ。
まあ、ヤメときますかね。
評判も若冲ほどじゃないし、何度か寺院で見たことあるし、国宝は生きてりゃあと何度か見れると思うし・・・等々自身をなだめつつも、本棚に目をやると「若冲」「簫白」「応挙」「永徳」「暁斎」・・・。
う~~ん、ここにハセトーも入れてあげたい!
とか思いながら、先日。
仕事が早く終り、時間有給をとれることに。
で、諦めてたはずなのに・・・ついつい「混雑状況」をクリックしちゃう、淫らな私・・。
「只今、30分待ちでーす♡」
さささ、30分!
しょーもないラーメン屋より待ち時間、短し。

う~~ん、どないしよ?
しかも、昼間降っていた雨は嘘の様に、雲間から日差しが!
これが、「チャンス」というやつか!
いや、これは彼方からトーハクが俺を呼んでるのだ!
・・・と、気狂いじみた衝動に駆られ、気がつけば「狂斎」Tシャツに着替え、俺はバイクにまたがっていた!
・・・まあ、バイクっつても原付のカブやけどね。
自宅からはバイクでたった10分で行けるのです、国立博物館。
チケット買って、列最後尾へ。
まあ、なかなかの人集りですが、想定の範囲内。
もしかしたら、この時は期間中ではかなり空いてた方かも。
や、しかし1人で並ぶのは数十分でもヒマですな。
蛇行する列見ながら「コーヒー飲みたいなー」なんて思い、「新幹線の売り子みたいなんやったら儲かるんちゃう?」などといらんプランニング。
などしつつ、列から見た哀愁のLe Penseurの背中を眺める。

しかし、スタッフ多し。
列の途中も映像なんかが見れるようになっていて、サービスも多め。
おかげでそれほど苦痛じゃなく、入館の時間へ。
まあ、ここでやる巨匠の展覧会はいつもこう。
♪人の海!人の海!人の海!人の海!ニンゲーン!ニンゲーン!
とINUになった気持ちで鑑賞スタート。
もちろん、「芸・美大を卒業した人へ」ですから。
音声ガイドなどはプライドが許さぬわ!
・・と小馬鹿にしつつ、実は一度やってみたかったりして~。
こういう混雑展示のときは、基本「まっとうな鑑賞」というのは半ば諦めていて、半分くらいは作品ではなく「作品を見る人」ウォッチング、となってます。
陶酔できないタイプなんです。
参加した時点で、すでに「ブログでどう書くか?」ということばかり考えてます。
・・と、いうことを書こう、とすでにこの時点で考えてました。
ああ、ややこし。
館内には「この部屋は現在大変混雑しています」というカードを持った係員がうろうろ。
いや、見たらわかるがな!と思いつつも、そのカード持ってる人もちょっと笑っていて、楽しそう。
なんか僕もやってみたい。
「ここにある作品、全て印刷です。」
とか書いたカード持ってウロウロしたらオモロいかな?
とか、関係ないことばかり考えつつ、スキを見ては作品を鑑賞。
ざっと作品、および展覧会の感想を挙げますと、
●前半の人気はやはり「信玄」「日蓮」「利休」などの、歴史上の有名人を描いたコーナー。まあそりゃそうか。今で言うとエリザベス・ペイトンが描いたカートコバーン、みたいなもんか。とか思いつつ、利休の肖像はちょっと前に行って観る。
●達磨像、山水、花鳥風月、涅槃図などなど。モチーフは基本ですが、達磨さんなどは今までみたなかで一番リアルで丁寧な筆遣いだったかも。ハセ春。
●巨大涅槃図はめちゃ巨大だった!(そのままやんけ!)もはやビックリアートの趣き。やなぎみわさんの巨大写真ばり。しかし、こういう「出オチ」的作品があると、展覧会にエンタメ度やメリハリがでていいですな。細部もしっかり描かれてましたが、デカすぎてええとこで曲がってけつかる!ま、それ差し引いても見応えあり。
●有名な手長の猿。カワイイ。近くで見ると、素晴らしい筆遣い。上手いな~(って当たり前じゃ!)。毛並の描き方なんかもいい感じで、その方法をふむふむと。「これがお前のやり方か!?(長州力)」じゃなくて、こういう描き方なのか~、と。
●国宝の松のやつ。近くで見たら意外と筆が粗かった。熱い抽象、的な趣き。いや、もちろん計算され尽くしたものなんだろうけど、ちょっと言ってみたかったんです。「国の宝は意外に雑」なんてね。
●作品の目の前でスケッチする人もちらほら。ま、確かに「生の感動を!」とか思うのはわかりますが、いや、画集とかでええんちゃうのん?それってちょっと酔ってない?自己陶酔じゃない?じゃないとあんなとこで無理して描くことなくない?と思いつつも、もしかしたら画集も買えず図書館でコピーするお金すらないのかも・・・と思うと、ああ可哀想。悪く言ってごめんなさい。
・・エトセトラ、てな感じで見終わって、最後はお待ちかね、グッズコーナー!
「デュシャンの便器ピンバッチ」を越える面白グッズはあるか!?
と期待しましたが、残念な感じでした。
ストラップもかなりテキトーな松の画像。
猿とか釈迦涅槃のピンバッチとかあったら買うのに~と思いつつ、分厚い画集はもちろん即買い。
これが目的だったりします。

「ウルトラ兄弟大集合!」「歴代ライダー勢揃い!」的なノリだったりします。
補完計画、無事完了しました。
しかし、博物館の手垢まみれのガラスと人々の頭越しに作品を観るにつけ、いつか僕も売れっ子になって、日曜美術館とかにゲストで呼ばれて、カンサンジュンさんら数名とゆっくり国宝級を眺めてみたいものです~
・・と、アラフォーにしてそんな夢を見ながら、博物館をあとに。

夕陽を浴びて背を向けるLe Penseur。
なんか拗ねてるように見えます。

「ハセトー、ハセトー言いやがって・・・こっちは何年酸性雨に打たれてる思とんねん!」

誰もいない考える人周辺。
「わかる、わかるぞその気持ち!わからん奴ぁ~地獄の門の前に朝7時集合だ!」
と、考人を慰めながら、博物館をあとにしました。
・・・しかし、会場からは全く「ハセトー」なんて呼び方、聞こえてきませんでしたね。
こりゃ、流行らんわな。
今日の鼻歌:
♪すべてが終わった後で何が残るか俺は知らない~ すべてが終わった後で何が残るか俺は知らない~
by kiuchism
| 2010-05-09 18:53
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